ダニはでんぷんやうまみ成分をたっぷり含んでいる小麦粉などの粉類が大好きな害虫です。
そのため、戸棚などに開封した粉ものの袋を置いてあると、アッと言う間に侵入します。
小麦粉のなかにダニがいるなんて、想像しただけでもイヤですよね?
しかし、なかには気が付かずに食べてしまい、大変なことになってしまうケースもあります。
でも、それって生きているダニをそのまま食べてしまった場合でしょ?
ホットケーキとかの粉であれば、加熱すれば食べても平気なハズ!
このように思っている人も結構多くいるようです。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
実は調べてみると、ダニは加熱しても体に害があることがわかりました。
そこで本記事では「小麦粉に発生したダニは加熱した場合にどうなるのか?」と「体にどんな害があるのか」についてご紹介していきます。
ダニは加熱するとどうなる?
意外にもダニはある程度熱に強い虫です。
そのため、50度以上の温度で20分以上加熱してはじめて退治することができます。
たとえば小麦粉を加熱調理すると、なかに紛れ込んでいるダニを全部退治することは可能です。
このことから、以下のように思ってしまう人もいると思います。
ホットケーキミックスやお好み焼き粉などにダニが紛れ込んでいても、加熱すれば大丈夫だね。
しかし、加熱すればダニを退治できるとは言え、絶対に食べることはおすすめできない理由があります。
それが体への健康被害です。
小麦粉にいるダニは加熱すると害はない?
小麦粉にいるダニは加熱すれば体に害はないと思っている人は結構います。
たしかに加熱することで、小麦粉のなかに発生したダニは退治することは可能です。
でも、小麦粉に残ったダニの残骸は、食べただけでも体に害があります。
特に危険なのは、ダニが体に入ってアレルギー症状が引き起こされることです。
それはパンケーキシンドロームと言われる症状で、下痢や嘔吐などを起こす怖いものです。
パンケーキシンドロームについて、詳しくはこちらの記事が参考になります。
アレルギーの心配がある場合は危険!
ダニは間違って口に入れてしまうと、体に健康被害を及ぼします。
そんなダニですが、特に気をつけたいのは「アレルギー」のある人です。
もともとアレルギーのある人が小麦粉に潜むダニを食べてしまうと、アナフィラキシーショックを引き起こすおそれがあります。
粉製品は格好のダニの餌になりますので、開封してから戸棚の奥に入れておくと、まさにダニが増えることになります。このダニによるアナフィラキシーは元々、ダニに対するアレルギー反応がある人、ダニによる喘息のある人はリスクが高くなります。そこで、ダニによるアレルギーがあるかどうかチェックしてみましょう。
引用先 奈良県医師会
たとえ加熱したダニであっても、体に入ってしまうと害になります。
アレルギー症状があるんだけど、小麦粉をキッチンに適当に置いてたからダニが侵入してるかも…
そんな心配があるときには、絶対食べないようにしてくださいね。
免疫力が弱い人や子供は特に注意!ダニを発生させない方法はある?
子供がホットケーキ好きだから戸棚に余ってた粉で作ってあげよう!
こんな風に思う親御さんも多いと思います。
しかし、ダニが混入しているかもしれない場合はやめてください。
加熱したダニであっても、免疫力の弱い人が食べてしまうとアレルギーが重症化するおそれもあります。
さらに、子供は大人よりも免疫力が弱いです。
そのため、下痢や嘔吐などその他の食中毒症状を起こす可能性も否定できません。
「使いかけの小麦粉類がもったいない…」
そう感じるのは当然のことです。
しかし、ダニは加熱しても食べてしまえば体に害があります。
健康被害を防ぐためにも、ダニが発生していそうな粉ものを使うことは避けるべきです。
小麦粉などの粉類は使い始めたら、できるだけ早く使いきるように心がけましょう。
ダニを小麦粉に発生させないおすすめの方法について、詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
まとめ
ダニは加熱すればそれ以上繁殖せず、退治することができます。
ですが、たとえ加熱したからといって食べることはおすすめしません。
パンケーキシンドロームなどのアレルギーになる危険もあって、体に健康被害が及びます。
使いかけの小麦粉などはダニが繁殖しないように保存をして、早めに使いきりましょう。